奈良の秘境!?日本一大きな村 十津川村へ 〜山間の一軒宿『ホテル昴』宿泊レポ〜
十津川温泉にある『ホテル昴』に泊まってきました。
ひとり旅では、もっぱらビジネスホテル利用のカメ子ですが、毎年、5月前後には母の日を兼ねて親子2人旅をしており、ここ数年は飛騨・長野方面が続いておりましたが、今年は奈良の秘境ともいわれる日本一大きな村、十津川村の温泉旅館に行ってきました。カメ子にとっても一泊二食付きの温泉旅館に泊まれる、いつもよりちょっとリッチな旅であります。
ホテル昴は山間の一軒宿ですが、十津川村に公共交通機関を利用して行く為のアクセス方法として利用されている、奈良交通バスの「日本一長い路線バス」の停留所としてホテル前に駅が設けられているので、バスに乗ってしまえば迷うことなく行ける便利なお宿です。
源泉掛け流しのお宿。なんと十津川温泉は日本で初めて源泉掛け流し宣言を行った温泉地だそうです。歴史としては元禄年間に炭焼き職人が発見したといわれる下湯を源泉に昭和38年に十津川温泉誕生となったそうです。
和室10畳。バス無し、トイレ&洗面所付きのお部屋です。お腹を壊しやすく、ぼちぼち頻尿傾向にあるお年頃のカメ子には御便所付きのお部屋じゃないと安心できません。
外にあるのは山と川と鳥のさえずりだけ。それが良い。
奈良Wi-Fiが無料で使えます。山間の環境なのにカメ子のauもdocomo回線の格安携帯も何の問題もなくサクサク使えていました。
どうやら、ここを起点に小辺路観光に行けるみたい。小辺路とは世界遺産『紀伊山地の霊場と参詣道』の高野山〜熊野本宮大社の参詣道熊野古道のことですが、全72kmにも及ぶこの道は熊野参詣道の中でも大変険しい道だといわれており全てを歩くことは容易ではないですが、小辺路の風景で有名な日本の里100選に選ばれている天空の郷、果無集落は比較的近い距離にあるので、ここから果無集落と周辺の参詣道を見に行くだけでも十分、小辺路観光を果たしたことになるのではないだろうか。まだ時間も15時すぎなので散策がてら、どの様に小辺路と繋がっているのか見に行ってみることにしました。
ホテル昴を出ると敷地内右側にトンネルが見えてきます。まずはこのトンネルの向こう側へ。
トンネルを出て右手、龍神十津川線を少し進むと、、、
柳本橋という吊り橋が見えてきます。吊り橋の多い村じゃのう。
これを渡り対岸へ。ゆっっ揺れるっ!こっ怖い〜〜(>_<)でもカメ子と老婆は頑張って渡りきりました!
渡りきると果無集落への標識がありました。1.3kmとあります。そんなに遠くはなさそうです。
標識通りに進めばよいので道はわかり易いのですが、カメ子のテーマでもある、女1人旅に適した道中ではないように思います。お連れの方と来るかツアーでの参加をお勧めします。
小辺路(果無峠)登山口とあります。ここからいよいよ山道のようです。夕方も近いせいかここまでくるとひと気は皆無です。登山の格好もしていないし、婆連れのこともあり、今回はここまでにしました。きっと休日の朝早い時間だと、ここから果無集落や果無峠を経て、熊野本宮大社に向かう登山者も多いのだろうと思います。
ホテル昴の敷地内に戻ってきました。
ここでは昔、日常生活に必須だった人力ロープウェイが体験できます。その名も『野猿(やえん)』
子連れでもない、いい年のカメ子が、これで遊んでいて人を呼ばないといけない事態となっては目も当てられないので見学だけにしておきました。
此方は野猿到着場所からの眺め。
ホテル昴には室内温泉プールもあります。
2時間程度の散策を終えてホテルのロビーに戻ってきました。
温泉コーヒーを片手に、十津川の豊富な資源である杉と檜を用いたロビーのソファーで寛ぎながら…
自由に読めるようになっている西村京太郎著書・十津川警部シリーズの本を読み耽るのも、なんとも贅沢な時間の過ごし方ではないでしょうか。
↑十津川村についてのお勉強もできますね。
昴の郷温泉は、加温、加水、循環なしの三拍子揃った純な温泉です。ありがたく就寝前と朝湯の2回頂戴しました。浴場では飲泉もできましたよ。ホテル屋外には足湯もありました。
夕食は食事処へ。
お品書きは、前菜、小鉢、造里、焼物、ジビエ、温鉢、鍋物、吸物、香物、釜飯、デザート。
川の綺麗なところですから、焼物は鮎の塩焼き。
奈良県産の和牛、大和牛の温泉しゃぶしゃぶ。
釜飯。
昔、十津川ではお米は僅かしか取れなかったそうです。お品書きにあった『婿だまし』は婿様にも白餅を食べさせたい思いから、地元で取れる粘りのある白いアワで餅を付き食べさせ、この様な名前になったそうな。
朝食も夕食と同じ食事処で。
朝食では奈良名物、御茶粥も頂けました。
最後に、『十津川温泉 ホテル昴』は十津川温泉集落から少し離れた山間の一軒宿でとても静かな環境にありますが、路線バスの停留所があったり、玉置神社への予約制バスがあったり、果無集落や小辺路に歩いて行ける距離にあったりと、カメ子みたいな車持ちでもなくても楽しめる大変便利なところにありました。一軒宿の為、ホテル周辺に飲食店やコンビニはありませんがホテル内には売店があり、ランチタイムには朝夕の食事処がレストラン石楠花になります。
今回は1泊して翌日に玉置神社に行きましたが、宿泊した翌日に路線バスで和歌山の新宮方面に向かったり、熊野古道を歩いたり、十津川温泉郷巡りをしたりと色んな旅のプランが組めそうです。アクティブに動きまわるのもいいですが、ホテル内で、温泉に浸かったり温泉プールで泳いだり、本を読みながらゴロゴロしたりと…2連泊程してゆっくりノンビリできたら最高だろうな〜と、そんな印象のお宿でした。